ネットショップを開業したいと考えているものの、必要なものや全体の流れがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

 この記事では、そのような悩みを抱えている方へ向けて、ネットショップの開業について詳しく解説します。
ネットショップと実店舗の違いやネットショップを成功させる方法なども解説しますので、ぜひ運営検討中または始めたばかりのショップ様は本情報を役立ててみてください。

目次
1.ネットショップの開業率は年々増加している!
2.ネットショップと実店舗の大きな違いとは
3.ネットショップの種類とは
4.ネットショップで成功する方法
5.ネットショップを開業する流れ
6.ネットショップを開業するために揃えるもの
7.ネットショップを開業する際に気を付けること
8.まとめ

1.ネットショップの開業率は年々増加している!

 日本では1993年頃に電子取引(EC)が誕生しました。その後、1997年頃に楽天市場が登場したことで、ネットショップの利用が一般的になりました。近年はスマートフォンの普及やコロナ禍の影響により、ネットショップの利用者はさらに増えています。ネットショップ事業者をサポートするためのツールやシステムも進化しており、開業率も年々伸びている状況です。

※引用:電子商取引実態調査|経済産業省

2.ネットショップと実店舗の大きな違いとは

 ネットショップと実店舗を比較すると、様々な違いがあります。例えば、実店舗の場合は営業時間があったり、店舗を持つため販売エリアが限られますが、ネットショップは販売エリアや営業時間が限られていません。商品についての説明やアピールもインターネットを通じて行います。

また、ネットショップは実店舗を持つことがないので、初期費用や月々にかかってくる家賃などのランニングコストを抑え、始めやすい特徴もあります。

実店舗とネットショップの比較表

 実店舗とネットショップの特徴を比較すると、以下になります。

実店舗ネットショップ
来店までの流れ店舗の様子から判断して来店欲しい商品からネット検索をして来店
購入までの流れ実物を手に取って検討写真や商品説明、口コミを見て検討
接客方法スタッフと直接やり取りするチャット、メール、電話でやり取り
決済方法現金を直接やり取り(他の決済方法も利用可能)クレジットカード決済が主流
商品の受け渡し購入した商品を顧客が持って帰る購入した商品は顧客に配送(配送料がかかる)
営業時間営業時間が限られる24時間営業
販売対象実店舗にアクセス可能な人インターネットに接続可能な人
信用直接やり取りできるため安心感がある相手の顔が見えないため不安感が生じやすい

3.ネットショップと実店舗の大きな違いとは

 ネットショップには、さまざまな種類があります。ここでは、ネットショップの種類について、それぞれの特徴と代表的なサービスを解説します。

ショッピングカート

 ショッピングカートは、ネットショップを運営するために必要な受注管理ができるシステムです。ASPカートと呼ばれることもあります。導入するとデザインを簡単に整えられ、ネットショップに必要な機能を搭載できます。ただし、ネットショップの構築後は自力で集客になります。

ショッピングカートの代表的なサービスは以下のようなものがあります。
カラーミーショップGMOメイクショップshopify、 Wix、おちゃのこねっと、FC2ショッピングカート

ショッピングモール

 ショッピングモールは、ネットショップを出店できるサービスです。集客力が高く、出店するだけで多くの顧客に商品を見てもらえる可能性があります。ただし、ショッピングモールに出店するには高額な固定費がかかります。

ショッピングモールの代表的なサービスは以下のようなものがあります。
楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon、ZOZOTOWN

専用システム構築

 ネットショップ専用のシステム構築サービスは、自社のニーズにあわせてネットショップをカスタマイズできます。機能面やデザイン面など自由度が高く、イメージにあうネットショップを構築できます。ただし、完全にオリジナルのネットショップを作るため、構築にかかる費用が高額になる傾向があります。

ショッピングモールの代表的なサービスは以下のようなものがあります。
EC-CUBE、EC Direct、EC-ORANGE、コマース21、ecbeingなど

4.ネットショップで成功する方法

ネットショップを時間をかけて開業しても商品が売れなければなりません。ネットショップを成功させるには、どうすればいいのでしょうか。ここでは、成功に向けた具体的な方法を解説します。

顧客層にあった決済手段を準備する

 サイトに入ってきた顧客の離脱を防ぐためには、自社サイトの顧客層が求めている決済手段を用意することが重要です。
 例えば、自社サイトに訪れる顧客層が現金払いに慣れている50~60代が多いのに、キャリア決済やPayPayや楽天PayをはじめとするID決済しか用意していない場合、自分の希望に合う支払方法がないため、購入を途中でやめてしまう可能性があります。
 自社のサイトがどのような人に利用するのか考えて決済手段を導入することにより販売機会を増加させることができるでしょう。

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顧客が安心できるショップづくりをする

 ネットショップの売上を伸ばすには、運営者の連絡先、顔写真、決済方法などを明記して安心感を与えましょう。特に、配送や返品について詳しい情報を掲載すると、信頼されやすくなります。

離脱を防ぐ工夫をする

 途中で顧客が離脱しないよう、工夫を取り入れましょう。たとえば、注目商品をトップページに掲載したり、商品をカテゴリー別にわけて掲載すると、顧客はページを見やすくなります。

また、顧客の関心を集めるためにも、商品画像や説明文を充実させて口コミも掲載するなどの工夫も施しましょう。

SEO対策などの集客に力を入れる

 検索エンジンからの流入を増やすには、SEO対策としてキーワードに対応するコンテンツを増やす、SEOサイトマップを設定するなどが効果的です。また、予算も考慮しながら、リスティング広告やリターゲティング広告なども活用しましょう。

リピーター対策をする

 リピーターを増やす対策として、過去に自社のネットショップを利用した顧客に対してサンクスメールやダイレクトメールを送信しましょう。また、ブログやSNSなどを活用して情報発信に力を入れるのも効果的です。

5.ネットショップを開業する流れ

ネットショップを開業するには、さまざまな準備が必要です。ここでは、ネットショップを開業する流れを解説します。

開業届を出す

 ネットショップに限らず、新しく事業を始めるときは税務署へ開業届を提出しましょう。開業届を出すと、確定申告の手続きがスムーズになります。また、開業することで青色申告が可能になるため、節税対策にもつながります。

販売する商品やサービスを手配する

 ネットショップで販売する商品やサービスを用意しましょう。また、商品やサービスの種類によっては販売許可が必要なケースもあるため、早めに確認して対応しましょう。なお、すでに実店舗を運営している場合は、扱っている商品やサービスをそのまま販売できます。

ネットショップのコンセプトをきめる

 ターゲットとして想定している顧客、価格帯、自社の強みなどを考慮し、ネットショップのコンセプトを決めましょう。コンセプトによって、必要な商品数やサービス数、集客方法から配送方法が異なります。事前によく検討することが大事です。

出店形態をきめる

 ネットショップを開業できるシステムにはさまざまな種類があるため、それぞれを比較して最適なものを選びましょう。システムによって、初期費用やランニングコストの負担に大きな差が出る可能性があります。

必要な機材を揃える

 ネットショップの開業にあたっては機材も必要です。基本的には、自分たちにとって使いやすいものを選べば問題ありません。必要な機材の詳細については後述します。

決済手段を選ぶ

 先ほども述べたように、クレジットカード決済、キャリア決済、ID決済など多くの決済がありますが、自社にあった決済手段を選ぶことが大切です。また、決済手数料の低さだけで選ぶのではなく、サポート面やセキュリティ面も優れているかも考慮しましょう。

商品やサービスをシステムに登録する

 販売したい商品やサービスをシステムに登録しましょう。売上アップを目指すには、商品の魅力を伝えられる写真が重要です。また、顧客の購買意欲を刺激するような商品説明を添えましょう。

集客方法を決める

 ネットショップに顧客を集めるには、集客方法についても検討が必要です。集客方法としては、検索、SNS、広告、メールなどがあります。自社に合った方法で情報を発信し、集客を行いましょう。

テスト注文をしてから開業へ

 ネットショップを開業するための準備がひととおり終わったら、必ずテスト注文を実施します。問題なく受注できるかチェックし、不具合がないことを確認したうえでネットショップを開業しましょう。

6.ネットショップを開業するために揃えるもの

 ネットショップを開業する際は、さまざまなものが必要です。ここでは、具体的に何を揃えたらいいか解説します。

パソコンやプリンター

 ネットショップを運営する際は、パソコンやプリンターが必須です。ネットショップの設定やデザインを整えたり、顧客とやり取りしたりする際にパソコンを使用します。また、プリンターは、送り状や納品書の印刷のために必要なため、開業前に準備しておきましょう。

インターネット環境と電話

 ネットショップはインターネット上で運営するため、インターネット環境が必要です。多くの画像をアップロードするなら、光回線を選ぶとスムーズでしょう。

また、顧客対応や業者のやり取りにおいては、電話を使用することもあります。そのため、ネットショップの連絡先として利用できる電話も用意しておきましょう。

梱包材

 ネットショップで商品が売れたら、梱包材で包んで配送します。商品を壊さず顧客のもとへ届けるには、しっかり商品を保護できる梱包材が必要です。扱っている商品の特徴にあわせて梱包材を用意しましょう。

7.ネットショップを開業する際に気を付けること

 ネットショップを開業する際は注意点もあります。ここでは、具体的に何に気を付けたらいいか解説します。

在庫管理

 ネットショップに商品を掲載しているにもかかわらず在庫がなければ、顧客に不信感を与える原因になります。ただし、在庫数が多すぎると、黒字倒産につながる恐れがあるため注意が必要です。販売数を予測し適切な在庫数を維持しましょう。

顧客からの評判

 ネットショップの経営は、顧客の評判に大きく左右されます。注文を受けたらスピーディーに配送できると、好感度アップにつながります。また、注文確認のメール、発送の報告メール、お礼のメールなども送信すれば、より印象がよくなります。

まとめ

 ネットショップにはさまざまな種類があるため、運営したいネットショップのイメージにあわせてシステムを選ぶ必要があります。開業の準備をしっかり整え、ネットショップの開業を成功させましょう。

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