最終更新日: 2022-06-20

ネットショップの新規開設や切替を検討している場合、ショップ運営に伴う手数料は検討材料のひとつです。 本記事では、ネットショップの運営に必要な手数料について、出店方法の種類ごとに解説します。また出店方法の選び方や、決済代行会社を利用して自社でネットショップを構築する方法にも触れていきますので是非参考にしてください!!!
目次
1.ネットショップ開設時に知っておきたい基礎知識
2.ネットショップ運営で発生する手数料を比較
3.決済代行会社を利用するメリットと手数料
4.【参考】ネットショップ開設方法の選び方
5.まとめ
1.ネットショップ開設時に知っておきたい基礎知識
ネットショップを出店するには主に3つの方法がある!
ネットショップを出店する方法は、モール型ネットショップ、ASP型ネットショップ、インストール型ネットショップの3つあります。 Yahoo!ショッピングや楽天市場などが該当するモール型ネットショップは、集客力がある一方、自由度が低くコストが高いのが特徴です。 ASP型ネットショップには、MakeShop、カラーミーショップなどがあります。モール型に比べると集客力は弱いですが、比較的安価なコストで自由度の高いショップ設定が作成ができます。 1からショップを作成したいなら、自社サーバー内にソフトウエアをインストールするインストール型ネットショップが適しています。自由度は高い反面、集客やセキュリティ対策が難しいことがあるのが特徴です。 ECモールは、店舗が集まるショッピングモールへテナントとして出店するイメージです。一方、ショッピングカートは自社で路面店を開くイメージを持つと分かりやすいでしょう。 ネットショップの出店方法は、それぞれ特徴が異なるため、精査したうえで、自社にあった方法を選ぶ必要があります。コスト、利益率、集客、デザインの自由性などを比較して選びましょう。詳細な選び方については後述します。 まずはそれぞれの方法について、必要となる手数料その他、費用の違いを比較しながら解説します。
2.ネットショップに運営で発生する手数料を比較
ネットショップを出店するには主に3つの方法がある!
それでは、ネットショップ運営で発生する手数料等を比較してみましょう。
※紹介する手数料等は記事執筆時点(2022年4月)のものです。また以下で記載する費用のほかにも、配送手数料等、サービスごとに費用がかかるケースもあります。詳細は各社の公式HPなどで確認してください。
【モール型】
Yahoo!ショッピング
システム手数料 | ・初期費用:0円 ・システム利用料:0円 ・ストアポイント原資負担、キャンペーン原資負担、アフィリエイトに係る費用など |
決済手数料 | 所定の決済サービスを利用する必要あり。手数料は次の通り ・PayPayカード(株)発行カード:決済金額の3% ・クレジットカード:決済金額の3.24%(非課税) ・コンビニ決済:150円/件~300円/件(税別) |
Yahoo!ショッピングはPayPayユーザーを取り込むなど市場の大きなモールです。初期費用、月額費用は無料ですが、システム手数料はポイント関係が1%から、アフィリエイト関係は30%など、さまざまな負担が必要になることがあります。 詳細は公式サイトをご参照ください。
楽天市場
初期費用 | 登録費用:60,000円 |
月額費用 | ・がんばれ!プラン19,500円(年払いのみ) ・スタンダードプラン50,000円(半年払い) ・メガショッププラン100,000円(半年払い) ・各プランに加えメッセージ機能利用料3,000~5,000円(必須) |
システム手数料 | ・月間売上高の2~7% ・楽天ポイント原資1% ・システム開発、運用等の費用0.1% ・アフィリエイト利用料2~4% |
決済手数料 | 月間決済高によって2.5~3.5% |
楽天市場も顧客数が多く、集客力の高いECモールです。しかし、初期費用と月額費用は大きな負担になる可能性があります。月額費用は半年もしくは1年分の先払いとなるため、プランによって半年もしくは1年分を初期費用に含めて考える必要もあるでしょう。 決済は、楽天指定の決済サービスを使う必要があります。公式サイトで詳細な情報を確認してみましょう。
Amazon
月額費用 | ・大口出品:4,900円(税抜) ・小口出品:無料 |
システム利用料 | ・大口出品:販売手数料 ・小口出品:販売手数料+1商品100円 ・販売手数料:カテゴリにより8~15% ・その他、配送手数料、商品保管料など |
Amazonでは、初期費用と決済手数料がない一方で、販売手数料と配送に係る費用、商品保管料といった名目で費用がかかります。 特に、Amazonの倉庫に商品を保管して配送を代行依頼する場合などは、梱包、シール貼りなどにそれぞれ費用がかかるほか、保管が1年を超えると長期保管手数料なども課されるので注意が必要です。 詳細は公式サイトを参照してください。
【ASP型】
Makeshop
初期費用 | ・プレミアムショッププラン:11,000円(税込) ・エンタープライズ:110,000円~(税込) |
月額費用 | ・プレミアムショッププラン:11,000円(税込) ・エンタープライズ:55,000円~(税込) |
決済手数料 | ・プレミアムショッププラン:3.09~3.49% ・エンタープライズ:3.14~3.49% |
MakeShopはプランによって初期費用と月額費用が異なります。また、決済手数料については、プランと顧客が利用するカード会社によって違いが生じます。 システム利用料が発生せず、決済手数料が抑えられることから人気のサービスです。詳細は公式サイトを参照ください。
カラーミーショップ
初期費用 | ・ラージ:3,300円 ・レギュラー:3,300円 ・フリー:0円 |
月額費用 | ・ラージ:9,595円 ・レギュラー:4,950円 ・フリー:0円 |
決済手数料 | ・ラージおよびレギュラー:クレジットカード4.0%~ その他決済方法により異なる ・フリー:全決済6.6%+30円 |
カラーミーショップでは、初期費用を抑えられるフリープラン、商品画像登録やフリーページなどが豊富に使えるレギュラープラン及びラージプランを選択できます。 特にフリープランでは初期費用や月額費用が0円のため、気軽にネットショップを始める人も多いサービスです。詳細は公式サイトを参照ください。
Shopify
初期費用 | ・ラージ:3,300円 ・レギュラー:3,300円 ・フリー:0円 |
月額費用 | ・ラージ:9,595円 ・レギュラー:4,950円 ・フリー:0円 |
決済手数料 | ・ラージおよびレギュラー:クレジットカード4.0%~ その他決済方法により異なる ・フリー:全決済6.6%+30円 |
Shopifyの拠点はカナダにあるため、決済は米ドルベースでおこなわれます。初期費用やシステム手数料は無料ですが、月額費用に差がでます。 Shopifyは公式決済の「Shopifyペイメント」がありますが、Shopifyペイメント以外の決済を利用することができます。 その場合、通常の決済手数料に上乗せして0.5~2.0 %かかることがあるのでご注意ください。 詳細は公式サイトをご確認ください。
STORES
月額費用 | ・フリープラン0円 ・スタンダードプラン2,178円 |
決済手数料 | ・フリープラン:5% ・スタンダードプラン:3.6% ・その他、振込申請時に必要な手数料は10,000円以上で275円、10,000円以下で550円 |
STORESでは初期費用やシステム手数料が無料の一方で、決済手数料が必要です。初期費用などがないため、導入のハードルが比較的低く、気軽にネットショップを始めることができるでしょう。 ただしスタンダードプランでは月額費用がかかることに加え、振込申請時の手数料にも注意が必要です。また、これらの費用の他に翌日振込手数料1.5~3.5%が設定されています。詳細は公式サイトも参照してください。
BASE
システム手数料 | 注文合計金額の3%(名目は「サービス利用料」) |
決済手数料 | 注文合計金額の3.6%+40円 |
BASEは初期費用、月額費用が無料で料金体系がシンプルです。手数料は振込時に20,000円以下で750円、20,000円以上で250円です。 BASEの場合はPAY IDというアプリと連動し、モール型に近いショッピング機能を備えています。その分、他サイトとの差別化のために有料デザインを利用するケースも多く、手数料以外の費用も考慮しておくとよいでしょう。詳細は公式サイトを参照してください。
【インストール型】
EC-CUBE
EC-CUBEはインストール型ネットショップのひとつです。サーバーへのインストールは無料ながらカスタマイズ性が高く、コストパフォーマンスがよいため、多くの企業から選ばれています。 デザインテンプレートもありますが、テンプレートのなかでレイアウトを変更したり、HTMLやCSSの編集が可能だったりと、自社ブランドのイメージをより明確に表現できる自在性があります。画一的になりがちなモール型などでは実現できない、こだわりのECサイトを構築できるでしょう。 詳細は公式サイトを確認してください。
3.決済代行サービス会社を利用するメリットと手数料
決済代行サービスとは|どのようなメリットがあるのか

決済代行サービスとは、オンライン決済の手続きを一括でおこなえるサービスです。
本来、インターネット上でネットショップを開設する場合、決済の導入にあたってはクレジットカード各社や決済会社、それぞれと契約を結ばなくてはなりません。また、契約後もそれぞれの入金日や手数料の管理に労力が必要です。
決済代行サービスはこれらのデメリットを解消し、多くの手間を削減しながら、管理のしやすさを実現します。
イプシロン決済サービスとは|特徴と手数料
「イプシロン決済サービス」は初期費用無料で、月額費用もリーズナブルなため、中堅企業の方にもおすすめな決済代行サービスです。ASPとの接続実績が多数にわたり、クレジットカード決済、コンビニ決済、ネット銀行決済や後払い決済、人気のID決済まで多くの決済手段を取り揃えているのが特徴です。
詳細な料金プランは公式サイトをご確認ください。
4.ネットショップ開設方法の選び方
最後に、ネットショップを開設するにあたり、開設方法を選ぶ際のポイントや考え方を解説します!
手数料・費用負担の違いで選ぶ
手数料や、各種の費用負担は選択の大きなポイントとなります。固定費をおさえたい場合はASP型が適しているでしょう。
たとえばMakeShopでECサイトを構築する場合、プレミアムプランは月額11,000円ですが、将来的に長期割引が見込めます。また、販売手数料やポイント原資は0円、決済手数料も最安値水準のため、販売数に応じて増えがちな手数料を極力おさえることができるでしょう。
対応している決済サービスの種類で選ぶ
ECサイトでどのような決済方法が選択できるか、顧客のニーズにあった決済を用意できるかも重要です。
なお、決済には手数料が必要です。決済手数料が無料であるサービスは存在しないため、決済手段の入れすぎには注意が必要です。
ネットショップ開設までのスピード、集客力やサポート体制などで選ぶ
モール型のネットショップは、審査や担当者との打ち合わせがあり、販売開始までに数か月かかることもあります。ASP型ネットショップの場合は、数時間で開設可能なサービスもあるため差は大きいといえます。ただし、ASP型は自社で集客が必要なため、ノウハウの蓄積が重要になります。
HTML入力サポートや開業後のサポート体制が充実していることも重視しましょう。
開設や運用のしやすさ、機能性や操作性、デザイン性で選ぶ
ASP型には、簡単な操作でネットショップを作成できるサービスがあります。日々の運用のしやすさだけでなく、ユーザーにとっての機能性や操作性、デザインテンプレートの多さなどで選ぶのが良いでしょう。
自社商材やビジネスモデル・月商で選ぶ
自社の商材やビジネスモデルにあった販売方法を選ぶことも大切です。すでに販売数が多く、大量に売りたい場合はユーザー数の多いモール型を使いましょう。反対に、こだわりのある商品を販売したい場合は、モール型よりもASP型がおすすめです。
5.まとめ
ネットショップを開設するときは、手数料などの費用負担、スピード感、対応している決済サービスの種類などで選びましょう。とりわけ決済サービスについては、ユーザーが手軽に利用できるサービスがサポートされていることで、自社のファンを増やすことにもつながります。