最終更新日: 2022-01-17

新型コロナウイルス感染症によって生活様式は変わり、ここ1~2年これまでとは全く違う生活を送る場面が多かったのではないでしょうか。

日常の変化に伴い私たちの消費行動も大きく変わったたように、コロナ禍EC業界やマーケティング事業の変化もより一層加速しています。
今日は、変化の激しいEC業界の中で最近耳にするようになったD2C事業についてその正体と注目されている理由、メリットについてお話します。

目次
1.D2Cとは
2.D2Cが注目される理由
3.D2Cを活用するメリット

1.D2Cとは

D2Cとは
Direct to Consumer】の略であり、メーカーやブランドまたは個人が自ら企画・生産した商品を小売店や広告代理店を介さずに、消費者とコミュニケーションをとることで商品販売するような仕組みのことを指します。

ここ数年では美容化粧品ブランドやアパレル業界で多く用いられ、今やインスタグラマーやyoutuber等のソーシャルメディアを上手く活用している個人や企業もこの手法を用いて販路を獲得しています。

では、このD2Cという事業形態はなぜ注目されるようになったのでしょうか。次の項目でその理由を述べていきましょう。

2.D2Cが注目される理由

注目を集めている主な理由としては私たちの生活の変化が影響しています。数十年前とは異なり生活のあらゆるものがデジタル化し、情報収集や商品の購買、人とのコミュニケーションの取り方などがスマートで容易になったことで、消費者が重要視するもの/消費行動に変化がみられるようになりました。
便利なモノにあふれているからこそ、その中から購入者は自分軸で商品を選定し購入します。

モノ売りの時代が終了し、コト売りの時代に移行したことは皆さんもご存じかと思いますが、現在ではコト売りに加え、「誰から買うのか、どのように作られているのか」というような思考も購入時意識されるようです。

だからこそ販売者側は単なるブランドとして商品を提供するのではなく、商品について自らのアプローチ手法で直接的に想いを伝えられるD2C形態が注目されたのではないかと思います。D2Cは、まさに時代の変化によってもたらされた販売手法とも言えるのではないでしょうか。

3.D2Cを活用するメリットとは

直接的に購入者となりえる層にアプローチすることができる
従来のB2C形態のネットショップ運営においては、購入者がその商品に興味をもち購入して初めて販売者側との接点を持てる という流れでしたが、D2Cは少し違います。
D2Cの手法では、小売店を介さないため商品の魅力を伝える機会がより大切です。上手くSNSを活用することで、これまでの手法に加え購入前から購入者になりうる層のお客様と関係性をスタートすることができます。
インスタグラマーやyoutuberのように自らの発信に賛同してくれるユーザーとの関係性を上手く構築することでファンになってもらい、商品購入につなげることができます。

購入者からフィードバックを得やすく商品改良のヒントが見つけやすい
購入者と事前に関係性を作り、商品購入へとつなげることはその他にもメリットがあります。それは、購入者とSNSなどを通じてコミュニケーションを図ることができるため、商品改良のヒントを得やすい点です。
ファンになってもらったうえで商品購入につながるケースが多いため、購入後の使用感を購入者からSNSを通してフィードバックを受けることが可能です。購入者から寄せられる生の声を聞き、今後の商品改良に役立つヒントを得られるという事も魅力のようです。

利益が高くなる
小売店や広告代理店を介さずに直接購入者とコミュニケーションをとりながら販売をするため、仲介することで発生していたコストを抑えることができます。また、かつてはPRを行う事で商品の魅力を伝えていましたがSNSという自由に表現ができるツールを使い、比較的安価でファンとの関係性を構築できることや口コミでユーザーを獲得できるというのもメリットの一つと言えると思います。

 

D2Cでは、メーカーや個人としての企画・生産者が直接購入者へアプローチできるという、これまでになかったユーザーとの関係性を生み出す事ができるという点が魅力的なのでしょう。
ファンになってもらうまでのコミュニケーションの取り方は難しくもあります。
しかしながら自らが直接購入者となりえるお客様層とコミュニケーションを図り、関係性を上手く構築することでニッチな商品も売れる時代が広がっております。

単なる商品販売にとどまらず、ファンを作りその商品に共感してもらえるような仕組みを作りながら、D2C手法を展開することで大手ブランド商品に負けないサービスが今後も生まれるのではないでしょうか。