最終更新日: 2021-04-06

はじめに

 「わんこが捨てられる原因をなくしていく」という使命を掲げ、ドックスリングと呼ばれるワンちゃんに特化した商品を販売されているerva合同会社。

 今回は代表の黄瀬様が「erva」でこだわっているこや事業を始められた当初の話、使命を掲げた経緯をお聞きしました。

サイトを作成された際にこだわったことを教えてください。

 そうですね。サイトを作成するうえでこだわったところは多々ありますが、その中でも商品の写真については雰囲気を重視。こだわるというか、ervaらしいものを選んでいます。でも、商品の写真についてはまだまだ改善点があるので、プロのカメラマンにご協力いただき、改善していこうと思っています。

今の写真でもとても素敵ですが、特に変えたいといったところはありますか?

 いい写真を抜粋して掲載しているので、結構ボツになる写真が多いんです。今は室内でキレイな感じで撮った写真を使っているのですが、これからは実際にドッグスリングを使っているところをイメージしてもらえるような写真、例えば、バスやタクシー、電車に乗るところ等の写真を、室内で撮る写真より外で撮るのは光の感じが難しいので、そういったところをプロのカメラマンさんにお願いして、より使える写真を増やしていきたいです。

小型犬から大型犬までサイズに合わせて作られているドッグスリング

erva合同会社は立ち上げられた時の苦労や、それに対してどう乗り越えていったのかなどのご経験を教えてください。

 はじめはもちろんお客さんはゼロで、一人でervaを立ち上げたんですけれども、その時、私は28歳とかで、いい意味でも悪い意味でも怖くなかったんです。あまり何も知らなかったので。

 何がよかったのかというと、元々いた会社でWEB事業をやっていたので、WEBに関して、初めの基礎から集客、広告や運用まで一通り全ての業務を経験していたことです。ほとんどのことを一任してもらいまして、最後の2年間弱は会社の代表も経験することができました。なので、やり方のノウハウやイメージはあったんですよね。

 起業する前は、夢はあるけれども皆さん不安になると思いますが、私の場合、若くて突っ走れたし、前社での経験もあったので売上もついてきました。ただ、一番初めの頃はお客様がいないので、ワンちゃんと行くバスツアーなどに参加し、そこに来られた方たちとお話をして、「こういう商品を作るんですよ!」と地道に宣伝活動をしました。 そのあとは自分のやってきた経験が生きて順調に事業が進みました。ただ、私のポリシーとしては広告なしでと思ったので、5年間広告なしでやりました。

どういった想いのもと5年間広告なしで会社の運営を継続されたのでしょうか。

 その時の私の考えですが、広告を打つと売上が簡単に上がってしまう。はじめのうちは会社の基礎体力がないのに、広告といういわゆるドーピングをしてうまくいくのが嫌だったんです。コツコツと一つずつきれいにこなしていくことを重要視したい。自分の性格上、広告を使ってどんどんやっていくと、重要なところを疎かにしてしまいそうだと思ったので、5年間は広告を使わずにやってきました。

「わんこが捨てられる原因をなくしていく」という使命(ミッション)掲げられた経緯、想いを教えてください。

 一番初めはうちのワンちゃんに会ったからです。今は2人いて11歳で、この子たちと生活し始めた当初は、私は家業のほうを手伝っていました。ただ、一緒に出勤もしていましたし、会社の中でもずっと一緒にいました。仕事って色々あって、いいことばかりではないと思うんですよね。面倒くさいことが起こったり、なにかうまくいかないことがあったり、そういうことがあった時に癒してくれるというか、とても助けてくれたんですよね。それは私だけではなく、他のスタッフも何かあった時にワンちゃんに助けられていたと思います。

 使命を掲げるきっかけとなった愛犬のノアちゃんとムアちゃん 

 すごい小説っぽくなるんですが、「太陽」みたいな存在だし、うちの子(ワンちゃん)には本当に助けられました。そこからすごい感謝だなって思った時に、うちの子の両親って今はどこにいるんだろうと気になりまして、いろいろ調べていくうちに、そういうペット業界のグレーな部分にぶち当たりました。それでうちの子に恩返しがしたいので、自分に何ができるのかって考えました。

 最初は保護団体に入ったらいいのかなと考え、保護団体を回ったのですが、仕組み的に自分の使命を果たすのは難しいと思いました。それだったら、今までの自分の経験を生かして私にしかできないことをしようと思って、自分たちで得た利益で再投資して、「わんこが捨てられる原因をなくしていく」というミッションを解決しようと思いました。

新型コロナウイルス感染症が流行しはじめてから約1年経ちましたが、コロナ前と後で大きく変化したことはございますか。御社の場合は実店舗もやっていると思いますので、影響が大きいのではないでしょうか?

 ネットショップの他にも実店舗はやっていますが、実店舗は元々月に2回しか開けていないので、コロナのBefore/Afterで特に変わったことはありません。

 ただ、東京だと代々木公園でワンワンカーニバルとか、ワンちゃんと集まる野外イベントなんかにお店を出店していたんですが、コロナの影響で外のイベントがすべてなくなってしまいましたね。なので、これまで月に1、2回しか開けていなかった実店舗を月4回開けたりはしています。

今後の展望を教えてください

 私共が事業を初めて5年、もうすぐで6年目なんですけれども、一つのドッグスリングから始まって、そこから進化してできた商品があるんですが、あえて多品目を取り扱わないのがすごくこだわりだと思います。

 一つを掘り下げて、より皆さんがこういったものが使いやすいだとか、というお声を拾い、それに応えて商品を作っていきたいです。

 また、まだまだファンの方々を大切にすることができると思っております。ドッグスリングは何本も買うものではないんですが、季節用や色違いなどの新商品が出るたびに購入してくださるお客様もいらっしゃって、そういう方たちにインスタグラムやコンテンツ、他の手段を使って、ワンちゃんとよりよい関係を作っていただけるようサポートしていく必要があると感じております。

evra合同会社のインスタグラムではドックスリングの使い方など多数情報発信中!

おわりに

 インタビューを行っていく中で、黄瀬様は必ず「犬」ではなく、「ワンちゃん」や「うちの子、お客様の子」と呼んでおり、インタビュー中の一つ一つの言葉からerva様の事業を通じて、使命を果たしていきたいという強い思いを感じ取ることができました。

 たくさんの想いが込められているドッグスリングを通じて、ワンちゃんと大切な時間を過ごすのもよいのではないでしょうか。

黄瀬様、お忙しい中、長時間に及ぶインタビューに快くご協力いただき誠にありがとうございました。